解説
監督:ジャン・ユンカーマン(John Junkerman)
1952年、米国ミルウォーキー生まれ。スタンフォード大学東洋文学語課卒業。 1982年から日産自動車における「日本的」労使関係を取材し、そのドキュメンタリーを米のテレビ局で放送したことがきっかけで、映画の世界の道を拓く。画家の丸木位里・俊夫妻を取材した『劫火-ヒロシマからの旅-』(1986年)は米国アカデミー賞記録映画部門ノミネート。『夢窓~庭との語らい』(1992年)はエミー賞を受賞。9.11のテロ後に言語学者ノーム・チョムスキーにインタビューした『チョムスキー9.11』(2002年)は世界十数カ国語に翻訳され、各国で劇場公開された。世界の知識人12人へのインタビューをもとに日本国憲法を検証する『映画 日本国憲法』(2005年)は戦後60年の節目に日本国憲法の意義を改めて問いかけた。現在も日米両国を拠点に活動を続ける。
企画・製作:山上徹二郎
株式会社シグロ 代表取締役/プロデューサー。
1986年シグロを設立、『老人と海』('90年 監督/ジャン・ユンカーマン)、『まひるのほし』('98年 監督/佐藤真)、『映画 日本国憲法』('05年 監督/ジャン・ユンカーマン)、『沈黙を破る』('09年 監督/土井敏邦)、『亡命』('10監督/翰光)など70作品を超える記録映画を製作する。劇映画では『橋のない川』('92 監督/東陽一)、『絵の中のぼくの村』('96年 監督/東陽一)、
撮影:清水良雄
1947年東京生まれ。'67年小川プロダクションに参加。以 後フリーとなりドキュメンタリー、劇映画でも活躍。主な作品は『海盗りー下北半島浜関根ー』('84年 監督/土本典昭)ベルリン映画祭ユーゲンフオーラム招待、『ふるさと・からくり風土記』('87年 監督/松川八洲雄)文化庁優秀作品賞、『老人と海』('90年 監督/ジャン・ユンカーマン)文化庁優秀作品賞/ニューイングランド映画祭グラ ンプリ、『免田栄 獄中の生』('93年 監督/小池征人)、『もうひとつの人生』('95年 監督/小池征人)、劇映画『絵の中のぼくの村』('96年 監督/東陽一)ベルリン国際映画祭銀熊賞/日本映画撮影監督協会三浦賞、劇映画『いずれの森か青き海』('03年 監督/瀬木直貴)、劇映画『KIZUKI』('08年 監督/瀬木直貴)19回日本映画批評家大賞田山力哉賞、劇映画『春色のスープ』('08 年 監督/瀬木直貴)など。
音楽:小室等
1943年東京生まれ。1968年、“六文銭”を結成。1971年に第2回世界歌謡祭にて「出発の歌」(上條恒彦と六文銭)でグランプリを獲得。1975年に泉谷しげる、井上陽水、吉田拓郎と“フォーライフレコード”を設立。現在は、自身のコンサートを中心に、“六文銭'09(小室等・及川恒平・四角佳子・こむろゆい)”、谷川賢作(pf)とのセッション、さがゆき(vo)とのユニット“ロニセラ”、娘であるこむろゆい(vo)とのデュオ“ラニヤップ”などのライブ活動を行っている。また他ジャンルのミュージシャンとのコラボレーションや、テレビドラマ、映画、舞台などに音楽を提供するなど幅広く 活動している。2009年4月“六文銭'09”のアルバム「おとのば」、2009年12月“ラニヤップ”のアルバム「ここ」リリース。2010年音楽活動50周年を迎える。
スチール:本橋成一
写真家・映画監督。東京都生まれ。1968年「炭鉱〈ヤマ〉」で第5回太陽賞受賞。1991年よりチェルノブイリ原発とその被災地ベラルーシに通い、汚染地で暮らす人々を写し撮る。1995年「無限抱擁」で日本写真協会年度賞、写真の会賞を受賞。1998年「ナージャの村」で第17回土門拳賞受賞。同名のドキュメンタリー映画は文化庁優秀映画作品賞を受賞したのを始め、海外でも高い評価を受ける。2作目「アレクセイと泉」で52回ベルリン国際映画祭ベルリナー新聞賞及び国際シネクラブ賞ほか受賞。2009年3月、西アフリカ・セネガルの村を舞台にバオバブの樹とともに暮らす人々を描いた最新作「バオバブの記憶」を公開。同名の写真集を平凡社より発刊。